おがえもん廃線研究所 緊急取材

取材日時 2011年8月5日

宮城県・岩手県 三陸沿岸東日本大震災鉄道被害の現状

三陸鉄道 南リアス線 北リアス線


盛駅から500m位の所
津波の被害を受けたためレールが撤去されていた

 南リアス線
 全線で運転を見合わせています。
 盛駅を出た先から津波の被害を受け線路が流されました。現在レールが撤去されています。
盛川に架かる橋梁も見た目は被害を受けていないように見えます川の中心部の橋脚がヒビが入っていたり土手上の橋脚の根本にもヒビがありました。


陸上部の橋脚基礎部分も破損
通常であれば土の中なので分からない箇所


川の中心部の橋脚も破損


駅の

ある築堤上まで津波は達した

 南リアス線 甫嶺駅
 津波の直撃を受けてレールや道床の砂利が流されてしまいました。現在はレールが撤去されています。ホームや階段も傾いてしまっています。

道床も流され駅全体が傾いた

 南リアス線 甫嶺〜三陸間
 トンネルを挟んだこの区間の築堤は無残にも崩壊していました。この区間の築堤は石を積み上げるタイプの築堤で津波により崩されてしまったようです。


築堤が崩れている


築堤上の状況 津波のすごさを実感


吉浜駅に留置される車両
被災後トンネル内から駅まで移動された

 南リアス線 吉浜駅
 吉浜駅には車両が1両留置されています。この車両は震災発生時に吉浜→唐丹間のトンネル内を走行していて緊急停車しました。吉浜駅から1.5kmの地点でした。運転士と乗客は徒歩で避難し車両はそのままトンネル内に留置されていました。
 その後、トンネルから吉浜駅までの線路の点検整備を行い6月24日に吉浜駅まで移動させました。

 南リアス線 吉浜〜唐丹間
 熊野川に架かる荒川橋梁は津波の直撃を受けて崩壊しました。コンクリート製の重厚な橋梁を押し流す津波の偉力のすごさを実感します。

津波によって流されたコンクリート製の荒川橋梁

荒川橋梁の脇のトンネル

奥の道路橋は1段高い位置の為被害を受けず


現場で解体された流された橋梁の鉄筋類


基礎からもぎ取られている

道床の砂利の一部も流されている

橋梁の奥の住宅も2階まで流されている
 北リアス線 
 被害の少なかった宮古〜小本間と陸中野田〜久慈のみで運転再開。
 小本〜陸中野田間は橋梁の流出や駅舎崩壊が発生したため運転できない状況。
 田野畑駅は駅舎と高架橋上のホーム全てが津波に押し流されてしまった。
 陸中玉川〜陸中野田間は津波の被害を受けかなりの部分の線路や橋梁が流出。 
 日没の為、写真撮影ができませんでした。
   

JR東日本 山田線

現在、宮古駅〜釜石駅間で不通となっています。
 海岸近くを通る織笠駅、大槌駅、鵜住居駅が流失して、陸中山田駅は津波による大規模火災で焼失しました。
 宮古駅手前の山田線第34閉伊川橋梁のガーター橋が流されていました。流された橋梁の一部は宮古駅構内に保管されていました。

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