がんばれ銚子電鉄!
電車運行維持の為に
ぬれ煎餅を買ってください!!!

最終更新日2007年2月3日

 みなさん、千葉県の銚子にある銚子電気鉄道(銚子電鉄)を知っていますか?JR銚子駅を起点として犬吠埼付近の外川駅まで約7キロを結ぶ鉄道です。その鉄道が存亡の危機を迎えています。

 銚子電鉄は沿線旅客の減少と自動車の普及により幾度となく廃止の危機を迎えてきました。数年前からは国、県、市からの補助金も打ち切られ鉄道事業単体で黒字を得ることは無理な状態にまで陥ってしまいました。普通ならここで廃止になるのですが、銚子電鉄の社員のみなさんが自分たちの給料を削ってでも残したいと奮闘してきました。関連事業も色々と取り組み、10年ほど前からぬれ煎餅の制作販売を始めました。これが「銚電のぬれ煎」としてヒットし、鉄道事業の赤字をまかなえるまで成長してきました。

 しかし、数年前に社長が会社に無断で会社名義の借金をして使い込みが発覚しました。社長は解任されて裁判になっていますが、本人は自己破産をしてしまったため、その借金の返済が銚子電鉄にのしかかってしまいました。その借金を返すため、廃止にしてはならないとの気持ちで新社長以下社員全員で奮闘しています。ただし、それも限度があります。車両と施設の老朽化のため、修理・検査費用の捻出に行き詰まってしまっています。


そこで銚子電鉄では恥をしのんでこんな文面をHPに載せました。



電車運行維持の為にぬれ煎餅を買ってください!!!
電車修理代を稼がなくちゃ、いけないんです。
銚子電鉄商品購入と電車ご利用のお願い
                                        

拝啓、時下ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。 平素は、弊社鉄道事業並びにぬれ煎餅事業に対して、格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。 さて、早速ではございますが、弊社は現在非常に厳しい経営状態にあり、鉄道の安全確保対策に、日々困窮している状況です。 年末を迎え、毎年度下期に行う鉄道車両の検査(法定検査)が、資金の不足により発注できない状況に陥っております。このままでは、元旦の輸送に支障をきたすばかりか、年明け早々に車両が不足し、現行ダイヤでの運行ができないことも予測されます。 社員一同、このような事態を避けるため、安全運行確保に向けた取り組むことはもちろんですが、資金調達の為にぬれ煎餅の販売にも担当の領域を超えて、取り組む所存でおりますので、ぬれ煎餅や銚子電鉄グッズの購入、日頃の当社電車の利用にご協力を賜りたく、お願い申し上げる次第でございます。                                              
敬具

平成18年11月 吉日

銚子電気鉄道株式会社 代表取締役社長 小川 文雄
銚子電気鉄道労働組合 執行委員長   常陸谷恭弘
従業員一同

こんな文章を載せなければならないほど困っているようです。

私はこの告知を見たときに銚子電鉄の社員はやる気があるなと感じました。あえて現金での寄付を求めず、モノを販売して利益をあげて何とかしたというやる気に共感しました。実際の所、ぬれ煎餅を売るだけでそんなに儲かるのかは疑問ですが、銚子電鉄を残したい気持ちは伝わってきます。そんな気持ちが通じたのか、ネット上で話題になり、全国各地からぬれ煎餅の注文が殺到しているそうです。15日に掲載して21日までに7日間で3000件の注文があり、普段1日1〜2個程度の注文なので大変な事になっているようです。

 とりあえず、車両1台分の検査費用はまかなえる状況になったと言うことです。

 銚子電鉄はのどかなローカル線で今時の鉄道では味わえない鉄道です。社員のみなさんはみんな銚子電鉄を残そうと頑張っています。そんな社員のみなさんにちょっとだけ協力してもらえませんか?

 出来ることなら現地に行き、鉄道に乗車してもらうのが一番なのでしょう。そしてぬれ煎餅をほおばってください。

 でも、それが無理な方はぬれ煎餅を通信販売で買ってください。現在、注文が殺到している関係で発送まで20日程度かかるそうですが、気長に待ってあげてください。

 大量注文で
ぬれ煎の注文は一時見合わせ!

 11月30日現在、銚電ネットショップは受付中止しています。

なんと驚いたことに28日までに1万件の注文があり製造が間に合わない状態だそうです。現在、発送するのに3ヶ月待ちの状態らしいです。

銚子電鉄サポーターズ設立

 2007年1月14日に銚子電鉄をサポートする組織が設立されました。銚子電鉄では枕木などの施設の更新費用が捻出出来ない状態です。その資金を集めようということで寄付を集めています。賛同できるかたはご協力を!

列車内に掲げてある手書きのポスター
全長6.4kmを約20分でゆっくりと駆け抜ける
 列車はワンマン運転ですが一部区間で車掌が回ってきてキップを売ってくれます。

 往復割引乗車券や、一日乗車券も売ってくれますよ。

 これが一日乗車券「弧廻手形」です。1日乗り放題で620円。ぬれ煎餅1枚付きがいいね。

 キップを完全な状態で残したいマニアはあえてぬれ煎餅の引き換えをしないとか・・・。

終点外川駅は木造の駅舎でいい味出してる!
駅員さんもいてキップの販売はもちろん、ぬれ煎餅も販売していますよ。この駅はNHK連続テレビ小説「澪つくし」のロケで使われました。

銚子電鉄の本社のある仲ノ町駅、本社と言っても駅舎の一角がそのまま本社になっています。駅事務室かとおもいきやそこが本社でした。全国からのぬれ煎餅の注文で駅舎内はぬれ煎餅の箱でいっぱいになってました。待合室も写真のような状態でした。


煎餅の宣伝が並ぶ銚子電鉄本社!
仲ノ町駅の車庫では車両の整備を行っていました。既に車検が切れた車両の整備を行っています。法定点検にお金がかかるそうです。来年の3月までに3両の点検が必要なのです。

 駅構内には銚電にしか残っていないデキ3型機関車が保存されています。実際に走れるんですよ。

 銚子電鉄は何とか生き残ろうと社員総出で頑張っています。赤字だから廃止すればそれは簡単な事です。そんな安易な選択をせずに副業で何とか設けて本業を支える銚子電鉄の意気込みはすごいと思います。ただ、今の盛り上がりがいつまで続くかが気がかりです。地元、銚子のみなさんが町のシンボルとして銚子電鉄を支え、重要な観光資源として位置づけて盛り上がって欲しいですね。

 何はともあれ、本業の鉄道が安全に運行できての銚電のぬれ煎です。事故のないように運行してもらいたいですね。

がんばれ銚子電鉄!

銚子電鉄のHP
http://www.choshi-dentetsu.jp/

銚子電鉄の日記帳(銚子電鉄次長さんが書いてます)
http://blogs.yahoo.co.jp/choshidentetsu/MYBLOG/yblog.html

銚子電鉄サポーターズ(ブログ形式)
http://love.ap.teacup.com/cdksientai/


もどる