津軽鉄道ストーブ列車

 青森県にある私鉄の津軽鉄道では冬になるとストーブを搭載した列車が走ります。先日、行ってきましたので紹介します。

 津軽鉄道は青森の津軽半島にあります。JR五能線の五所川原駅(津鉄の駅名は津軽五所川原駅)から津軽中里駅までを結ぶ20.7Hの鉄道です。
 列車は1日に18往復(内1往復区間運転学校休校日運休)運転されており内16本は新型レールバスでワンマン運転をしている。日中の2本が機関車が牽引する客車列車が運転されている。この列車が冬はストーブ列車として運転されている。

 JR五能線五所川原駅脇にある津軽鉄道津軽五所川原駅です。駅員も配置され、最新鋭?の券売機もあります。記念切符やグッズも発売されています。乗車券は券売機で購入するのが基本ですが、希望者には硬券(厚紙の切符)も販売してくれます。
青森県では偽造50円玉問題!? 
 偽造500円玉対策で500円玉が使えない券売機は多数見られますが、津軽鉄道では偽造50円玉被害があるようです。50円玉が使えませんのでご注意!
 単に50円玉のセレクターが故障しているのかもしれませんが・・・。

津軽鉄道の冬の風物詩
  「ストーブ列車」

 ストーブ列車は1日2往復運転されています。
 運転時刻
  津軽五所川原駅10:54→津軽中里11:41
  津軽中里12:24→津軽五所川原駅13:09
  津軽五所川原駅13:53→津軽中里14:40
  津軽中里15:29→津軽五所川原駅16:12

(平成12年11月16日改正)

 編成は機関車と客車の2両編成で運転。客扱いは津軽五所川原側の1両のみで、津軽中里側の車両は団体専用車両として多客の時に使用しているそうです。結構、ストーブ列車目当ての団体客が多いそうです。

 私が訪れたときには午後の1往復は2団体(バス2台)が乗車するとのことで津軽中里側にもう一両増結し3両で運転していました。3両で運転することは珍しいことだそうです。

ストーブ列車の車内
 車内には石炭だるまストーブが2台あります。座席の一部を撤去しそこにストーブを設置しています。ストーブからは煙突屋根に向かって伸びています。
 石炭の補充は車掌さんの仕事で客扱いの合間をみて適度に石炭を補充していました。
 結構暖かいんですよ。ストーブ前の座席はかえって熱いくらいです。

するめを焼くのは本当!?
 ストーブ列車のだるまストーブでするめを焼く人もいると噂は聞いてましたが、本当に焼く人がいました。ビールを片手に乗ってきて仲間内で焼きだしたのでびっくりしました。しかし、焼くのは旅行客ばかりで、地元の人はそんなことはやっていないのが実状のようです。「ストーブ列車でするめを焼く人も・・・。」という紹介をしているので、旅行客がわざわざビールとするめを持参し、ストーブで焼いているようです。

ストーブで焼き肉はやめましょう
 私たちが乗車したときに、ストーブでするめを焼いている人がいました。熟年旅行客で、最初はするめ、次に餅、そしてなんと最後には肉を焼き出すではないですか!列車は焼き肉屋じゃないんだよ!って感じでした。その後車内は煙だらけになり、それに気づいた車掌が生ものはやめてくださいと注意していました。常識で考えたってやらないでしょう。旅の恥はかきすてなんですかね。私たちも不愉快な思いをしました。
 焼く物は乾き物で火にあぶる程度にしましょう。
一時はストーブ列車廃止の話も浮上
 昨年、ストーブ列車廃止の話が津軽鉄道から出されました。しかし、全国から廃止を惜しむ声と地元自治体からの要請で継続運転となりました。会社としては手間のかかる列車よりもレールバスに置き換えた方が効率が良いとの事での廃止案だったのでしょう。たしかに車掌は必要だし、終点での機関車の機回しに手間がかかるので効率が悪いのも事実です。しかし、ストーブ列車目当てに全国から鉄道マニア以外にも一般のお客様も来ているのも事実です。レールバスならだれも好きこのんで乗りに来ないでしょう。津鉄の名物としてぜひ、今後も継続運転をしていただきたいですね。
 でも車両の老朽化も気になりますが・・・。

タブレット閉塞が現役!

 津軽鉄道では信号方式は今でもタブレットを使用しています。これは列車の通行手形みたいな物で、このタブレットを持っていないと出発する事ができません。列車の正面衝突を防止するために重要な役割をしています。
信号も腕木式信号機が使われています。
津軽鉄道は昭和30年代にタイムスリップしたようです。

走れメロス

 ストーブ列車以外は全て新型レールバスを導入しています。太宰治のふるさとを走っていることからレールバスには「走れメロス」のヘッドマークが掲げられています。もちろんワンマン運転です。
 レールバス導入前の気動車は廃車や休車になっています。廃車といっても車籍を抹消しただけで途中の駅などに展示してあります。

しんご君号

 スマップの香取伸吾さんと地元の子供たちがペイントした列車です。テレビで放映され話題を呼びましたが現在は廃車になっています。津軽鉄道が番組のために列車を提供したのですね。当時は営業列車として運転していました。これを目当てに乗りに来る人が多かったそうです。津軽鉄道も商売上手ですね。

津軽鉄道の硬券!
何年前の切符?初乗り40円!

 津軽鉄道の硬券です。有人駅では硬券が発売されています。中には運賃改定前の切符を「運賃変更」のゴム印で対応している切符もあります。一番下の硬券の運賃に注目!津軽中里駅から大沢内駅までの切符、なんと40円!実際は170円。初乗りが40円っていつの時代の切符なのか30年ぐらい前の切符が未だに売られているのにはビックリです!ちなみに津軽五所川原駅から津軽中里駅までの切符も640円。実際は840円。これも相当前の切符だと思います。津軽五所川原駅は券売機があるのでこんな切符が残っているのでしょう。切符マニアにはたまらない一品ですね。

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