おがえもん廃線研究所

国鉄広尾線
現地調査 Part3
幸福駅〜帯広駅

幸福駅

 幸福駅は当時のまま残され、キハ22が2両とモーターカーが残されています。

 「愛の国から幸福へ」の切符で有名になり、廃止後も観光客が数多く押し寄せ、駅前の売店では今でも「愛国発幸福行き」の切符を販売しています。

 駅舎には観光客が残した名刺や定期券、ぷりクラなどが所狭しと張り付けられています。みんな自分の幸せを祈ってここを訪れるようです。

 日本全国、廃線は数多くありますが幸福駅ほど観光客が来る駅は他にはないでしょう。

大正駅

 数年前までは駅舎が残され、0系新幹線先頭車が展示されていましたが現在はホームのみが残されているのみで公園として整備されたようです。

愛国駅

 愛国駅も幸福駅と共に当時のままで残されています。ホームには9600系SL機関車が保存されており、駅舎は鉄道記念館として資料が展示してあります。駅前には車掌車が置いてあり、国鉄直営店の文字が残されています。売店にでも使っていたのでしょうか?今は駅前の商店の所有となっているようです。

踏切の跡が

 踏切のあった場所は、線路部分をアスファルトで埋めただけの場合が多く十数年経った今でもその修復の痕跡を見ることが出来ます。このような痕跡探しが線路跡探索に役に立ちます。

北愛国駅

 北愛国駅は北愛国会館の脇にあったようですが一切面影はありません。線路が何処を通っているのかも判別不可能です。

 北愛国会館の倉庫の脇に北愛国駅跡地の標柱がひっそりと残されていました。とても分かりにくいところにあります。

依田駅

 依田駅も畑の中に消えているので判別不能状態です。昔の地図が無ければここに駅があったことは分かりません。

札内川を渡ると帯広市街

 札内川を渡る橋も一切無くなっていました。帯広市街に入ると線路跡は痕跡をくっきり残しています。川の土手から築堤が伸びています。

 左の写真は現役当時は築堤上に踏切があり道路が登っているのが分かります。しかし、その後築堤を切り開いて平坦な道路を建設したものと思われます。

 帯広駅に向かって緩やかな下り坂になっています。線路こそありませんがその面影ははっきり残っています。奥には根室本線の高架橋が見えています。

 根室本線との合流部です。当時は根室本線も高架化されていなかったので併走する形で帯広駅まで進んでいました。この先、帯広駅までの区間は再開発によって一切面影はありません。

 帯広駅は数年前に高架化されたため当時のホームなどは一切残っていません。近代的な駅に生まれ変わりました。

終わりに

 広尾線は駅の施設の保存が数多く残されており、廃線探索するには楽しい路線でした。

 廃止後、ある芸能人によって広尾線の復活の話も浮上しましたが結局消えてしまったようです。一旦廃止した路線を復活することの大変さの現れでしょう。もし復活しても大赤字になるだろうし・・・。

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